今回は、宮崎県都城市の有名建築、都城市民会館について紹介します。
目次
旧都城市民会館

都城市民会館(みやこのじょうしみんかいかん)は宮崎県都城市にあったホール。
その独特の形態も相まって、メタボリズム(新陳代謝)建築の代表作の一つとされ、2006年には「DOCOMOMO JAPAN選定 日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選定されている。
引用:Wikipediaより
建築情報
- 正式名称:旧都城市民会館
- 所在地:宮崎県都城市八幡町3
- 主要用途:文化ホール
- 設計者:菊竹清訓
- 構造形式:鋼構造(一部鉄筋コンクリート構造:低層部)
見どころ
1966年に菊竹清訓の設計により、完成しました。
建築的な特徴としては、メタボリズム理論に基づき設計されている点です。
鉄筋コンクリート造の下部構造の上に、鉄骨造の屋根を架けています。屋根の構造は放射状にトラス梁を並べています。
地盤が悪く、基礎杭を集中して配置させる必要があり、この形が選ばれました。
ぱっと見、水車のような、カタツムリのような印象を受けます。
日本のメタボリズム建築の代表例としてされており、建築史の教科書にも登場します。
また、イタリアの美術の教科書にも掲載されています。それだけ美術的な評価も高いと言えるでしょう。
完成から約40年に渡り文化振興拠点として利用されていましたが、後継施設の都城市総合文化ホールの開館により、用途廃止、そして建物の老朽化と維持費の問題で、解体が決まりました。
その後、保存活動や、再生利用なども検討されましたが、2019年7月に解体工事が開始し、2020年3月に解体工事が完了しました。
ユネスコの諮問機関国際記念物遺跡会議が世界的価値がある文化遺産として、保存するように求めたりするのなどの動きもありました。しかし、市民の強い意思で解体が決定したため、覆ることなく解体されることとなりました。
解体後の跡地は更地で今後の活用方法は検討中とのことです。
文化的価値も高かった旧都城市民会館ですが、メモリアル事業として、精巧に再現された1/50の保存模型が都城市総合文化ホールに展示されています。1100万円をかけて制作されたと言われています。
家が一軒建ちますね(笑)
まとめ
- 日本のメタボリズム建築の代表的作品
- 建物の特徴は、下部の鉄筋コンクリート造の上に鉄骨造の屋根が架かっている点。
- 美術的な評価も高い
- 文化的価値も高い